どうしてiPhone修理にパスワードが必要なの?
iPhone修理にパスワードが必要なのは、どの修理屋さんでも同じことだと思います。パスワードが必要なくても、パスワードを無しの設定にした上で依頼を受けたり、パスワードを知っている人が同伴しないと修理が出来ないというパターンもあります。
どうして修理店ではパスワードが必要なのでしょうか。また、パスワード無しでは絶対に修理が出来ないのでしょうか。修理店の立場から、iPhone修理とパスワードについて書いています。
修理の際のパスワードの必要性
修理の際にパスワードを求められるのはなぜでしょうか。答えはひとつです。ズバリ【動作確認のため】です。動作確認の際に画面ロックを解除して、カメラや生体認証センサなどの挙動を確かめたいのです。そのため、画面ロックパスワードを設定している場合には必ず画面ロックパスワードを教えていただく必要があるのです。
なぜカメラや生体認証の挙動を確認するかを次の項で説明します。
パスワードがわからないまま修理すると…
修理前のiPhoneをよく知っている依頼主側では、『修理を希望する箇所以外におかしなところはない』と思って修理店に修理依頼をすると思います。本当に問題ないことを修理店側でも直接確認したいのです。依頼側と作業側の両者で、これから分解するiPhoneの状態をよく確認するのです。特に、一日に何台も動作確認と修理を繰り返している修理店ではスピード勝負になる場合もあるので、さもすれば修理後に不具合が発生してしまうミスがあってもおかしくないのです。もしも修理後に不具合に気づいたとして、その不具合は修理前から既に発生していた不具合なのか、修理後から発生した不具合なのかを明確にしなければ必ずトラブルのもととなります。
修理店がiPhoneの挙動を修理前と修理後で確認するのは、もしものときの責任の所在を明らかにし、必要があれば修理店側で責任を負いたいという気持ちの現われなのです。個人情報なんていただくだけリスクで、修理サービスでビジネスをしている身にとってはできれば個人情報のリスクは負いたくないのが本音だと思います。なんと言ってもお客様の携帯のパスワードが売上につながることなどありえないのですから。
実はパスワードは必要ない
『修理』という行為に関してだけフォーカスすれば、パスワードは必要ありません。パスワードが無くてもパーツ交換自体は可能です。画面が割れていれば画面パーツを交換し、バッテリーが劣化していればバッテリーを新品と入れ替えるのです。パスワードがわからなければ、修理前と修理後の動作確認が出来ないだけです。動作確認が出来なくても、直るものは直るのです。
ただし、修理後に問題が発生していてもパスワードを解除して確認出来ない状況では不具合のあるまま依頼主のもとに携帯が帰ってしまいます。修理が完了したiPhoneを持ち帰り、使用して違和感があれば修理店側に訴えることはデキると思いますが、情報の鮮度が落ちます。修理して即時発見できる不具合であれば、作業中の不手際を疑うことが容易ですが、修理後に1週間など経過してしまった場合、使用中の事故などで自損してしまった可能性が浮上するのです。
スマップルでは3ヶ月の無料保証期間を設けているため、ほとんどの場合は無料で対応が可能ですが、すべての修理店が同じようなサポートをしてくれるとは限りません。
だけどパスワードはあったほうが良い
パスワードを修理店に共有することで、修理店も端末の状態を把握できるので、サービスでメンテナンスまでできる可能性もあります。例えば、画面修理でご依頼を受けたときの動作確認でカメラのくもりや指紋認証の効きづらさに修理士が気づけば、無料でできる範囲で状態を回復してくれることもよくあります。少なくとも筆者はそのようにしています。また、作業に安心感が出るためスピードも上がり、安定した作業がやりやすくなります。
パスワードを修理店に教えずに修理してもらう方法
ここまでで、パスワードを修理店に共有すればスピーディで確実な修理をしてもらいやすいということを書きました。しかし、iPhoneのパスワードを教えるという行為は本来は推奨された行為ではないと思います。パスワードを修理点と共有せずとも、携帯の動作に問題がないことを修理店と共有する手段はあります。
修理士と一緒に受付の段階で動作確認をすることです。依頼者と修理者の両者ともにiPhoneの画面が見えるようにして、修理士が必要とする動作確認を一通り行ってから作業を開始するようにすればよいのです。その後待ち時間としては画面修理であれば2,30分、バッテリー交換も同じくらいです。目の前で作業をしてくれる修理業者も増えてきました。スマップル赤坂店でも見える場所で修理をしています。パスワードを共有したくない場合には、やはり立ち会いのもと動作確認から修理まで見届けるのがベストではあります。
その他の方法としては、パスワードを使わない設定にしてiPhoneを預けるという方法もあります。
何はともあれ、パスワードを教えたくないときには修理店に動作確認についての相談をしてみましょう。